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ガンリスクは加齢により上昇する 胃ガンのケース

日本にこれだけがんが多くなった一番の理由は、社会の高齢化と食習慣の変化です。医療の世界では、がんは加齢による「老化現象のひとつ」とも考えられています。

その証拠に、がんになるリスクは男女ともに40歳代後半ぐらいから増え始め、年齢が高くなるにつれ、次第に増加していく傾向にあります。年齢別のがんの雁患率を見ると、そのことがよくわかります。

男性では、40代前半まではがんの罹患率は低くなっていますが、40代後半から50代にかけて、女性を上回って罹患率が急増します。その後も驚くはどの急カーブで罹患率が昇を続けていきます。男性がかかりやすいがんの種類でいうと、1位が胃がん、2位が肺がん、3位大腸がん、4位前立腺がん、5位肝臓がんとなっています。女性の場合、30代〜40代は男性よりがんになるリスクが高くなっていますが、これは乳がんや子宮・卵巣がんなど、女性特有のがんの発症が若年層にも多くあるためです。その後50代、60代と年齢が上がるにつれ、がんの雁患率は男性同様右肩上がりで上昇していきます。女性がかかりやすいがんの種類では、1位が乳がん、2位が大腸がん、3位胃がん、4位肺がん、5位子宮がんの順です。

一方、男女ともにがんで亡くなるリスクは、60代〜70代にかけて急増します。がんにかかる率と、がんで死亡する率とに差があるのは、治療によってがんを克服できたり、延命する人が多くなっていることを意味しています。

近年は、医療技術が進歩してさまざまながんの治療法が開発され、がんを発症したあとの生存率は明らかに上昇しています。

現代では、がんは、昔のように発症がすぐに死に直結する病気ではなくなってきています。しかし、それは「早期発見・早期治療」ができたケースについていえることです。がん胞がどのように生まれ、どういう風にして病気が進行していくかもはっきりわかってきました、発見された時点でがんが進行していればいるはど、生存率は下がり、亡くなる人が多くなっています。

また運よく早期発見できたケースでも、がんの治療となると身体的にはもちろん、精神的にも経済的にも、大きな負担がかかります。たとえば日本人に多いがんに胃がんがありますが、進行した胃がんの治療の中心は、外科的手術による胃の切除です。

最近の医療の傾向としては、早期胃がんの場合はがん細胞のある患部だけを内視鏡で切除してできるだけ健康な組織を残す、低浸潤(体に負担の少ない) の内視鏡治療が多く普及するようになってきました。

しかし、進行してしまった胃がんの外科的手術の場合は、がんがある場所から胃の出口にかけての胃をすべて切除しないといけない場合が多いため、胃の上部にがんがある場合、胃の大部分が失われてしまうことになります。外科的手術によってがんをとったとしても、手術自体が体にダメージを与えてしまい、術後に腸閉塞などを起こす人も少なくありません。

胃を外科的に切除したあとは、食べ物を貯めておくべき胃が少なくなる、またはまったくなくなってしまうため、食事が小腸に直接落ち込んでしまい、食後に冷や汗が出たり、気分が悪くなったりするダンピング症候群という副作用が出ることがあり、つらい思いをされる患者さんも少なくありません。

胃がんの手術後は、人生においてなによりも楽しい食事がダンピング症候群などのために食べられる量が極端に減ってしまい、痩せていく人を多く目にします。他にも、がんと宣告された時の精神的なショックは決して小さくありません。また、がんの治療を受けている間は仕事や生活にも影響がおよぶうえ、高価な薬剤を使う場合は治療費の心配も生じ、がん患者さんの悩みは非常に多岐にわたるといえます。がんの早期発見や治療の技術が進歩したといっても、やはり、がんを発症せずに済むなら、それに越したことはないのです。

現在、胃ガンの心配はなくても毎年、胃カメラ検査をやるような時間がない場合は、是非、検査キットを使って検査しておくといいでしょう。
この医療が進歩した時代でも進行しすぎたガンは治療がとても困難です。

自分で出来る!胃がん検査、ガン胃がん検査セット(ピロリ菌検査含む) | ガンの予防対策と増殖抑制作用を高める
https://malignant-tumor.com/archives/302
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老老介護の危険性

介護していた奥様やご主人が大病をされる、ということが続きました。長い間介護をされている方は健康と思っていても、思わぬ病気が潜んでいるかもしれません。年1回は健康診断を受けることも危険回避になるかもしれません。

ストレスにも注意


脳梗塞や心筋梗塞、がんを発症され、皆さん命に別状はなかったのですが。
がんを克服して復帰された方以外、今度はご自分が要介護状態になってしまいました。また、がんを克服した奥様も主治医からは「認知症のご主人の介護には大きなストレスがかかるから、これからは誰かにお任せした方がいい」とのお話があったそうです。

年1回は健康診断を

私は、介護されているご利用者本人よりも、介護者の方々とその時の状態や変化、困ったことなどをよくお話しさせていただいております。重病を発病された方々とお目にかかっている時は、全く病気の兆しを感じることはできませんでした。発病されたご本人もその兆候は感じておられず、突然だったようです。
もちろんストレスだけが発病の原因ではないと思いますが、発病の引き金になることは十分予想できます。何年間も介護をされている方は元気で健康と思っていても、勤めている方々と同様、年1回は健康診断を受けることをお勧めします。介護していた方が大病で入院されたお宅では、全てを親御さんに任せきりだったお子様たちが、慌てて動き出しました。

昔と違ってあらゆる面でよい環境が整ってきた現在、介護の期間は思っている以上に長くなってきています。環境や条件にもよりますが、介護は1人でやるのではなく可能な限りたくさんの方々が分担してやらなければいけないのだと、改めて感じた出来事でした。
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脳卒中に負けない体 [症状]

いつ起こるか分からない脳卒中。しかし、注意していれば早く気づけるほか、普段の訓練によって、脳卒中になったとしても負けない体をつくることも可能です。

進化の過程で取り残された脳

脳卒中の症状や原因、その対策をお伝えする前に、まずは脳がどういう組織なのかをお伝えします。

私たちは毎日いろいろな食事を摂りますが、脳は脂肪やビタミンなどの栄養素を必要とせず、ブドウ糖のみを栄養源とする「偏食家」です。また、体内のほかの組織の血管は編み目状に、なっていて、一箇所が詰まっても壊死しないようになっているのに対し、脳の血管は一本道。

そのため、どこかが詰まってしまうとその近辺の細胞は壊死してしまいます。さらに、脳は太い血管からいきなり細い血管になっているため、血液の圧力がかかりやすく、破れやすいのも特徴です。このように比較的もろいともいえる脳は、進化の過程で取り残されたといわれています。

脳卒中の原因

脳の特性が分かったところで、今度は脳卒中とはどんな症状で、どんな原因で起こるのかを紹介します。脳卒中は脳に突然起こる血管障害の総称で、大きくは「くも膜下出血」「脳出血」「脳梗塞」の3 つに分類されます。

くも膜下出血とはその名の通り、脳の表面にあるくも膜のすぐ下で、血管が破れて出血してしまうこと。この場合はハンマーで殴られたような痛みがあるほか、頭痛や吐き気を伴ったりもします。根本的な原因は分かっていませんが、1つには遺伝が関係している、もう1つには女性に起こりやすいものだといわれています。また後天的な要因としては、喫煙、飲酒、高血圧が挙げられるため、それらに注意すればくも膜下出血を防げる可能性が高まります。

次に脳出血ですが、これは脳の表面に出血するくも膜下出血とは違い、脳の内部で血管が破れて出血するものです。
脳出血になった場合も頭痛がするほか、片麻痺や失語症といった症状が現れます。大きな原因となっているのが高血圧なので、しつかり血圧をコントロールすればある程度予防することが可能です。血圧を下げたいのなら発酵黒豆の効果が絶大です。
国産黒豆を発酵させた「発酵黒豆」は脂肪と血糖に効く無添加ドリンクに!https://wahuu968.blog.fc2.com/blog-entry-415.html

また、ある医師は「私が脳外科になった30年前までは脳出血が多かったものの、今ではいい薬が出てきて減っている」と話します。したがって薬をきちんと服用することでも、脳出血を防ぐことができます。

最後に脳梗塞ですが、この病気は症状の軽い順に「ラクナ梗塞」「アテローム脳梗塞」「心原性脳塞栓症」という3つに分けられます。

ラクナ梗塞は程度が軽いため自覚症状が少ないのですが、病気が進行すると認知症をおこす場合もあります。中程度の病態であるアテローム脳梗塞とともに、その主な原因となっているのが高血圧や糖尿病、喫煙です。

そして最も重症な心原性脳塞栓症ですが、これは心臓にできた血栓が飛んで脳の血管に詰まることによって起こります。

原因は不整脈の1つである「心房細動」と呼ばれるもの。心房細動は年を取るにつれて起こりやすくなるほか、心電図を取っても異常が検出できない場合が多く、まさに突発的に起こるため注意が必要です。自分の体に耳を傾け、「走るような」「魚が跳ねるような」感覚があれば病院を受診しましょう。
脳卒中に負けない体

脳卒中かどうかは次の3 つの症状を確かめることで、ある程度自分で判断することが可能です。「どちらか一方の顔の筋肉が上がらない」「両腕を上げていると片方だけ降りてくる」「言葉がうまくしやべれない」のうち、1 つでも当てはまれば70%の確率で脳卒中だといわれています。

もし血管が詰まる脳梗塞なら、発作が起こってから4時間半以内であれば血栓を溶かす薬による治療が可能なため、症状が現れた際には救急車を呼ぶなどして、直ちに病院へ行くことけ必要です。また、「言葉がしゃべれない」という症状が1分だけ、あるいは30分だけ続くなら一時的であったとしても、できるだけ早く受診するようにします。

そして脳卒中に負けない体をつくるためには「思考」「歩行」「経口」の3 つのトレーニンびが重要です。つまり「考えられれば歩け、歩ければ食べられ、食べられればまた考えられるという好循環が生まれるのです。

タグ:脳卒中
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自分らしさのまま認知症と向き合う [病気]

うつ病とわからないケースについて紹介しましたが、実はここ最近の日本は4人に1人が認知症の時代です。

9年後の2025年には700万人を超えるという発表もありました。日本はいまや65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍となる、超高齢社会を迎えています。

認知症と聞くと、「自分も発症したらどうしよう… … 」という不安が、まずはつきまとうかもしれませんが、しかし、長生きをすればするほど、人間誰しもが進む道、と考えてみるとどうでしょうか。

他人事ではなく、いざという時のために知識をもっておこうと思えるのではないでしょうか。残念ながら、「こうすれば絶対に認知症が防げる」という確実な方法は、いまだ発見されていません。しかし、生活習慣の改善が認知症予防になることはよく知られており、皆さんも何かしら目にしたり、実行されたりしているのではないでしょうか。

「老いは誰しもが通る道」を基盤に、認知症を発症した場合、どのような対応が望ましいのか? については、若い子供や孫、ひ孫の代がきちんと頭に入れておかなければいけません。

認知症とは、認知機能が低下する状態のことをいい、いくつかの病気をまとめて認知症とよびます。認知症は一般的に治らない病気といわれていますが、およそ10% は治る認知症です。認知症になると、どのような症状がでるのでしょうか。簡単にまとめると次のようなものです。

記憶障害を中心とした「中核症状」

脳の神経細胞の傷害によって起こる症状で、直前の記憶を忘れたりする「記憶障害」が代表的です。ほかに、筋道を立てた思考ができなくなり、判断力の低下、時間や場所や名前がわからなくなる「見当識障害」などがあります。

本人の性格や環境の変化が加わって起こる「周辺症状」

認知症になると中核症状以外に、妄想や幻覚を見る、暴力をふるう、俳梱といった「精神症状」が現れることがあります。同時に、うつや不安感、無気力といった「感情障害」が起こるケースもあります。周辺症状は、その人の性格や生活環境、人間関係などが影響し合って起こるもので、症状は人それぞれ異なります。また、接する人や日時によって大きく変わることもあります。

生活リズムが症状に影響する

認知症の方がその人らしくあるためには、周囲の助力やケアが重要です。
まずは、食事→排泄→活動→清潔→睡眠・休養→食事という生活リズムを上手く作ることが大事になってきます。
たとえば後期高齢者(75歳以上) になると、腎機能の低下により安定剤などの薬が体内から抜けきれず、蓄積されていくことがあります。
生活リズムが崩れると、この蓄積された薬の影響で脳のスイッチが常に入った状態になり、「夜間せん妄」などの症状が現れることがあります。ですから、認知症の人の生活リズムをどうやって上手く作れるか? ということが、とても重要になってきます。

あたり前の生活リズムですが、ひとつでも崩れてしまうと、症状が悪化することがあります。また、ご家族や医師とのやりとり、施設内での多職種連携も大切にしています。

在宅介護は、1人だけで続けられるようなことばかりではないと思います。抱え込まずに時には肩の力を抜いて、誰かを頼ってみてはいかがでしょうか。

よいアドバイスをもらったり息抜きをしたりして、自分のパートナーや両親や祖父母などケアを必要とされている方への愛情を再確認することで、より良いケアが続けられるのではないかと思います。

認知症の人は、「自分が何を欲しているのか」「落ち着かない理由は何なのか」などが、ご本人でさえもわかりません。そんなとき介助する人が、せかさず、怒らず、いま何を欲しているのかを見抜くことができれば、それが相手にも伝わって、認知症の人も穏やかに安心して過ごすことができるのではないでしょうか。

「その人がその人らしい終末期を、どうやったら過ごすことができるのか? 」それを考えていくことを周囲の人にも一緒に考えてほしいと思います。

認知症予防についてはこちら。
タグ:認知症
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うつ病とわからないケース [病気]

うつ病とは、気分の落ち込みや意欲の低下など、精神症状があらわれてくる病気である。

しかし、なかにはこうした精神症状が直接あらわれずに、身体症状となってあらわれる場合がある。たとえば、疲労感や胸苦しさを感じるので受診し、治療を受けてみたのによくならない。どんな治療を受けても効果がないので、ついには精神科に相談して心理療法を受けてみたところ回復した、というケースもある。

この場合、とくに精神症状はみられなかったものだが、本来ならうつ状態に陥ってしまうところ、身体症状としてそれがあらわれ、仮面のように精神症状をおおってしまったと考えられる。

そのためこうした症状のうつ病は、仮面うつ病と呼ばれている。あらわれる身体症状はこのほかにも頭痛、吐きけ、食欲不振、腹痛、けんたい原因不明の下痢・便秘、倦怠感などいろいろなものがあり、最近ではとくに中年以降の男性に増えているともいわれる。治療には、本来のうつ病と同じく、抗うつ剤が用いられる。

躁うつ病の原因、治療はこちら。
タグ:うつ
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健康と病気の中間のような段階「フレイル」について [症状]

日本人のおよそ300万人がフレイルという統計もあるほどです。これを放っておけば介護が必要になる可能性が高いので、見逃せない状態です。

フレイル→要介護に

「フレイル」とは、年齢に伴って筋力や心身の活力が低下した状態をいいます。「frailty ( フレイルティー)」は弱さ・虚弱という意味の英語で、欧米では既に20年程前から、医療現場で使われている言葉です。健康と病気の中間のような段階で、これを放置すると要介護につながります。高齢者の多くはフレイルティの段階を経て「要介護状態」になるので、早期発見をして対処することが必要です。愛知県のある都市で行われた調査によると、65歳以上で脳卒中などの持病がない人のうち、約1% がフレイルだったそうです。これを全国民に当てはめてみると、およそ300万人がフレイルであるという計算になります。つまり、体力や筋力が低下し、日常の買い物に出かけるのが億劫になったり、人と接する機会が減るなどします。また、食生活がバランスを欠いたものになることで、ますます体が衰え、さらには判断力・認知機能いわゆる頭の働きも低下する、といった悪循環が起きます。これがフレイルです。

予防はしっかりとした栄養と活動

学会のワーキンググループ代表を務めた京都大学の荒井教授が、左表のような予防法を提案しています。つまり予防として大切なのは、しつかりと栄養を摂って、しっかりと活動することです。

フレイル予防法

  • たんばく質、ビタミン、ミネラルを含む食事
  • ストレッチ、ウォーキングなどの運動
  • 身体の活動量や認知機能を定期的にチェックこれは自分ではなかなか難しいですが、医療機関や周囲の人に協力してもらうなどして気がつきたいですね。
  • 高齢者の体力が急に落ちるきっかけとしては肺炎などがあるので、予防のためにインフルエンザや肺炎球菌などのワクチン接種を受けることも大切です。
  • 手術の後は、栄養やリハビリなどの適切なケアを
  • 薬の種類が多い人は主治医と相 談
以前から日本人の、特に高齢者の食事はたんばく質が不足気味だと指摘されています。たんばく質は筋肉のもとになる栄養素ですから、不足するとフレイルにつながります。たんばく質は、牛乳や卵などで摂るとよいでしょう。魚や肉、納豆などもたんばく質が豊富です。1 日の食事のメニューで、合計60 グラムぐらいのたんばく質が摂れるようにするとよいでしょう。フレイルになっていない人の予防なら散歩だけでも十分ですが、既にフレイルになっていたり、体が弱ってきたりした人には、散歩のような有酸素運動だけでは不十分です。既に衰えた骨や筋肉を取り戻すには、適度な「筋トレ」も必要です。例えば手軽にできる筋トレとして、ハーフスクワットがおすすめです。しっかりと固定された机などに掴まって、腰を半分だけ下ろす( ハーフスクワット)を何回か繰り返します。フレイルにならないよう若い頃からしっかりと『貯筋″』をして、ぜひ、今からでも食事や運動に気をつけていただきたいものです。
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喫煙と高齢からくる「慢性閉塞性肺疾患」 [病気]

これまでは長生きを祝う習慣がありました。しかし今では、ほとんどの人が80歳以上生きるようになり、年を重ねるにともなって病気が多発します。
これらの病気を「長生き病」と呼ぶ人もいますアンチエイジング(老化制御)ではなく、ヘルシーエイジング(健やかに老いる)あるいはアクティブエイジング(前向きに老いる)をめざして。

皮膚から細菌が入ると、患部が勝れて赤みを帯び、熟を持ち、痛みを感じ、炎症を起こします。炎症は、ウィルスや細菌などの異物が体内に入った場合、白血球細胞などの免疫系が動員されて、ウィルスなどの異物とせめぎあいを起こす現象といえるでしょう。

気道や肺などの呼吸器系は、こうした炎症の巣窟です。気道は、常に空気が出入りして外界と接しているからです。
風邪は最もありふれた病気です。咽頭痛、鼻たん汁、咳、疲、発熱、だるさなどの症状がでます。これは体がウィルスと戦うことによって起こる生体反応ですから、無理に止める必要はありません。放置しても若い人なら1週間、老人なら3~4 週間で治癒します。

無理に熱を下げて、生体反応を抑える必要はないのです。風邪、インフルエンザ、気管支炎、肺炎などぜんそくは急性炎症で、慢性炎症にあたるのが喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD) です。

我が国の平成23年度の死亡統計では、肺炎は3位、C OPDが9位を占めています。高齢者ならそれぞれもっと上位になるでしょう。欧米でもこれは同じです。この意味から炎症性呼吸器疾患は、重要な長生き病といえるでしょう。

COPDは、喫煙歴のある男性高齢者によくみられます。喫煙というと肺がんを考えがちですが、COPDも喫煙と密接な関係にあり、「たばこ病」と呼ばれているくらいです。

患者は概して痩せていて、咳・痍・息切れを訴えます。我が国での患者数は500万人におよぶといわれますが、実際に病院を受診しているのは20万人くらいでしょう。

喫煙者は普段から咳や疾がありますが、これにともなって息切れも起こせば、COPDの疑いがあります。COPDの症状は喘息に似ています。しかし、喘息はステロイドの吸入でコントロールできるものの、一方のCOPD はできません。最も手軽な検査方法は、スパイロメトリーといわれるものです。

肺活量測定で、できるだけ力を込めて速く呼出させて、はじめの1秒にあたる呼出量を測定します。これを1秒量あるいは1秒率といって、重要な指標となります。1秒率が70%未満ならば、COPDと診断されます。

気道は外界と接しているので、異物が入れば外に出そうとします。この意味で咳は合理的な生体反応です。気管の壁には繊毛という小さくて細かい歯ブラシの毛のようなものが生えています。そこから粘液が出て、異物排出の役割を演じています。

喫煙歴のある人は、この繊毛がすり切れ、常時粘液が排出されているので、慢性的に咳・痰がでやすくなっています。

症状が進行すれば肺には炭粉が沈着し、肺気腫に陥ります。こうなってしまうと、息を吐き出すのに時間がかかるようになります。高齢にともなって段階的に症状が悪化し、呼吸不全を起こして亡くなる「長生き病」といえます。

COPDは喫煙のほかに高齢が関係するので、心血管障害、骨粗鬆症、認知症などを合併することも少なくありません。したがって全身病として認識する必要があります。

喫煙の弊害は、高齢になると様々な臓器でみられるようになります。もし今、たばこが嗜好品として発売されたら、すぐに麻薬扱いとなって厚労省は発売を禁止するでしょう。欧米では徹底した禁煙政策をとっていますが、我が国の政治家には喫煙者が少なくなく、政策はおよび腰となっています。アメリカのたばこ業者は今や、アジアを標的としています。超高齢化の進行するわが国では、禁煙を徹底すべきとと思います。
タグ:COPD
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単なる脂肪肝と思っていたら? [病気]

肝機能検査の数値に異常がない場合でも、肝炎ウィルスに感染している場合があります。感染を知らずにいると、パートナーにうつしてしまう危険性もあります 。ウィルス性の肝臓の病気に知識がない人が多いのも病気が増える一因となっているのです。

一生に一度は、肝炎ウイルス検査を受けましょう。

健康診断や人間ドックの結果で肝臓に関連する数値、AST、ALT、ALP、γGTPが高い値だった場合、どのようにしていますでしょうか?

お酒を飲む方の場合は「お酒のせいで高いのだろう」、太っている方の場合は「きっと脂肪肝のせいだろう」と思い込んでしまってはいませんか?
ちなみに脂肪肝はこちら

「B型肝炎」や「C型肝炎」という言葉をよく聞くようになりましたが自分には無関係だと思っている人がほとんどでしょう。

日本におけるB型肝炎ウイルス感染者数は約110~140万人、C型肝炎ウイルス感染者数は約190~230万人です。
肝機能の数値が少しでも高ければ、一度は肝炎ウイルス検査を受けましょう。実は、肝機能検査で異常がない場合でも、肝炎ウイルスに感染している場合がありますので、一生に一度は肝炎ウイルス検査を受けることをお勧めします。

両親のどちらかがB型肝炎ウイルスに感染しているせいで感染した方は、肝機能が正常なことも多いのですが、B 型肝炎ウイルスに感染していることを知らずにいると、パートナーにうつしてしまう可能性があります。大人になってからB 型肝炎ウイルスに感染したパートナーは、急性肝炎、更には劇症肝炎になってお亡くなりになったりすることもあります。

自分が感染していることがわかった場合は、ご結婚前にパートナーにワクチン接種を受けてもらうことをお勧めしています。

肝炎ウイルスにより6ヶ月以上肝機能異常が持続する病気を「慢性肝炎」といいます。「B型慢性肝炎」や「C型慢性肝炎」を放置していると、肝硬変になるだけでなく、高い確率で肝細胞痛になります。現在は良い治療法が開発されていますので、早めに検査を受けて、なるべく早く治療を開始しましょう。

それでは、B型肝炎でもなくC型肝炎でもないとわかったときは、安心してもいいのでしょうか? 実は慢性肝炎を引き起こす病気として、「自己免疫性肝炎」「原発性胆汁性肝硬変」「ヘモクロマトーシス」「ウィルソン病」という病気があります。
ウィルス性肝炎と比較すると患者数が非常に少ないですし、特別な血液検査が必要なので、きちんと肝臓内科専門外来を受診しないと見逃されてしまいがちです。これらも早期発見・早期治療を開始することが重要です。

これらの病気でなければ、ほぼ「アルコール性肝障害」か「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLED)」といわれるものです。アルコール性肝障害では脂肪肝や、肝硬変になったりしますし、肝細胞痛も生じます。常習的なアルコール飲酒歴がないのに脂肪肝になっている状態をNAFLED (ナフルド)といいます。

その中で、肝硬変に進む可能性があるものをNAS H (ナッシュ)、それ以外のものを非アルコール性脂肪肝といいます。NAFLED、NASHの患者数は、日本でそれぞれ約1000万人、約200万人です。

NASHか非アルコール性脂肪肝かの区別は、原則的には肝生検(肝臓の組織の一部を取って顕微鏡で調べる検査) が必要ですが、血液検査でおおよその予測はできます。しかし結局、いずれの肝障害であっても、肥満や糖尿病、脂質異常症などが合併していることが多いのです。

つまり、長く元気でいたければ脂肪肝ではないほうがよいのです。脂肪肝を治すためにはアルコールは飲まないのが望ましいですし、有酸素運動が効果的です。最近、NASHの治療にはビタミンEが有効だと言われるようになりましたが、最も、効果的なのはやはり減量です。
2週間の禁酒が脂肪値を半分にのとおりです。

体重の7%減量すれば効果が出るといわれていますが、1~2kgの減量でも肝機能が改善した方もいますので、頑張って脂肪肝を治しましょう。

最近では漢方薬や健康食品(サプリメント) による肝障害が増えていまので、そういうものになるべく頼らずに減量しましょう。もし漢方薬や健康食品で体調が悪くなったときは、病院での検査をおすすめします。


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和食はうつを抑制することがわかった [病気]

緑黄色野菜や海藻類、大豆製品、果物といった「ヘルシーな和食」を多くとる人は、うつ症状が表れる
リスクが低い- という研究成果がこのほど発表されました。

研究は21~67歳の公務員500人余りを対象にしたもので過去1ヶ月に食べた52種類の食材と飲料の摂取状況の分析から「ヘルシーな和食パターン」「動物性食品パターン」「洋風朝食パターン」という3タイプの食事パターンを抽出。それぞれスコアの高さで3段階に分け、うつ症状の有無との関係を調べました。

その結果、野菜やキノコ、大豆製品などからなる「ヘルシーな和食パターン」のスコアが高い群は、最も低い群に比べて、うつ症状のある人が56%少ないことが判明しました。

ほかの食事パターンではこのような関連はありませんでした。食事の内容が気分に関係しているなんて意外かもしれませんが、同様の研究は海外にもあります。

例えば英国の研究では、野菜や果物、魚などの「まるごと食」を多くとる人ほどうつ症状が少なく、デザートやフライ、肉類などの「加工食品」を多くとる人ほどうつ症状が多くなると報告されています。

そこで、気になるのがやはりどんな栄養素が効いているのかです。
今回、日本人の食事パターンを分析した国立国際医療研究センターでは、「和食パターンには野菜が多く含まれるので、このスコアが高い人は葉酸やビタミンE 、ビタミンC などを多くとっている特徴があります。
これらビタミンの相乗効果として抗うつ効果があらわれた可能性が言われています。

なかでも注目度が高いのがビタミンB群の1つである葉酸。葉酸は脳内ホルモンの合成をサポートしたり、食事からとったたんばく質がアミノ酸に代謝される経路で発生するホモシステインという悪玉物質を減らす働きをもあります。

葉酸の摂取が不足してホモシステインが過剰になると脳細胞に悪さをして、うつや認知症につながる恐れが指摘されています。

実際、別の研究では、血液中の葉酸濃度が高い男性ではうつ症状が少なかった。とはいえ、葉酸をサプリメントでとっても、うつ予防効果があるかはわかっていません。「食事からとればほかの栄養素との相乗効果も期待できます。そんなことからも、気分が落ちこみやすい人はまず食事を見直してみると思わぬところで効果がでるかもしれません。


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高齢者の冬期間のかゆみ [症状]

冬になると、「肌がカサカサしてかゆい」「布団に入ると、体がかゆくなって眠れない」など増加します。

一般に、加齢とともにその傾向が強くなります。空気が乾燥して、肌の潤いが奪われやすいこの季節、保湿剤を上手に利用し、日常生活でも肌を守るための工夫を実行して、かゆみを防ぎましょう。日常生活の習慣で改善できる点も多いのが特徴でもあります。

健康な皮膚の表面は「皮脂膜」という「天然のクリーム」で覆われていて、水分の蒸発や異物の侵入を防いでいます。また、皮膚の内部には、水分をため込む働きをもつ「角質細胞間脂質」や「天然保湿因子」などがあり、水分を保持しています。このような保湿機能によって、健康な皮膚はしつとりと潤いが保たれています。

ところが、加齢とともに、皮膚の新陳代謝が低下し、角質細胞間脂質や天然保湿因せん子などが少なくなります。また、皮脂腺や汗腺の機能も低下して、皮脂膜のもととなる皮脂や汗の分泌が減少してしまいます。そのため中高年になると、皮膚が乾燥しやすくなるのです。特に冬は、空気が乾燥するうえ、暖房などによってさらに皮膚の乾燥が進みます。また、気温が下がると新陳代謝が低下して、皮脂腺や汗腺の働きが悪くなります。角質細胞間脂質や天然保湿因子も、暖かい季節に比べると減少して、皮膚の乾燥はさらに助長されます。

乾燥してかゆみが起こりやすいのは、主に腕の上部から肩にかけて、すね、太もも、脇腹、腰などですが、人によってさまざまな部位にかゆみを感じます。

では、皮膚が乾燥すると、なぜかゆくなるのでしょうか。乾燥した皮膚は、「皮膚の最も外側にあるすきま角層の細胞が乱れて隙間ができる」「かゆみを生じさせる神経 の先端が皮膚の表面近くまで伸びてくる」ことにより、外部からの刺激を受けやすい状態です。すると、衣服がほんの少しすれるなど、わずかな刺激を受けただけでも、その刺激が脳に伝達され、かゆみを感じます。

刺激を受けた肌は、末端から「サブスタンスP」という物質を放出します。この物質は皮膚内の肥満細胞を刺激し、「ヒスタミン」が放出されます。ヒスタミンは、C線維を刺激してかゆみを生じさせます。また、かゆい部分をかいたりすると、それが新たな刺激となり、さらにかゆみが悪化します。皮膚の乾燥を改善しないかぎり、かゆみが生じやすい状態は変わりません

皮膚の乾燥を防ぐには、保湿剤を使って皮膚の表面に人工的な膜をつくり、低下した皮脂膜の作用を補います。多様なタイプのものが市販されていますので、使ってみて自分に合うものを選ぶとよいでしょう。

日常生活では、入浴方法や温度・湿度の管理、衣服や食生活などに注意し、皮膚の乾燥を防ぎましょう。市販の保湿剤を使用したり、日常生活を注意することでかゆみが抑えられれば、それでよいでしょう。

しかし、保湿剤を使ってもなかなか改善しなかったり、悪化するような場合には、皮膚科の専門医を受診ししってください。炎症が起きる「皮脂欠乏性湿疹」、丸い形の湿疹ができる「貨幣状湿疹」、全身に湿疹が広がる「自家感作性湿疹」などでは、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬による治療が必要な場合もあります。また、糖尿病、肝臓病などの病気が原因で皮膚のかゆみが起こることもあるので、長引く場合にかゆみの原因を調べることが大切です。

日常での注意点で重要なのは「入浴」です。熱い湯に長くつかると、皮脂膜や角質細胞間脂質が溶け出してしまうので避けます。皮膚の乾燥を防ぐためには、ぬるめの湯にし、湯につかる時間も長すぎないようにする。湯の温度は38 ~40度にする。

体を洗うときに石けんを使いすぎると、皮膚を守る皮脂膜などがはがれてしまうので、ほどほどに。全身を石けんで洗うのは、冬なら週に1~2 回を目安に。毎日洗うのは、顔、首、陰部、手足など、汚れやすい部分のみにとどめる。

石けんを使うときは、よく泡立てて、手のひらで優しく洗うとよい。タオルなどで強くこすらないようにする。石けん、シャンプーを使ったら、すすぎ残しがないように念入りによくすすぐ。

入浴後は、バスタオルで押さえるようにしてそっとふき、すぐに保湿剤を塗る。

次に日常生活の注意点です。

エアコン、こたつ、電気カーペットなどによる暖房のしすぎは、皮膚を乾燥させやすい。長時間にわたって暖房をつけたままにしない、設定温度を高くしすぎない、ときどき空気の入れ替えをするなど、使い方に注意する。

電気毛布はスイッチを入れたままにせず、寝具を暖めたら、止めるか、低い温度に設定し直す。

部屋の湿度を下げすぎないようにする。湿度は50 ~ 60 % くらいを目安にする。湿度を上げるには、加湿器を使う、ぬれたタオルを室内に干す、湯を入れた洗面器を部屋に置くなどの方法がある。

皮膚に直接触れる下着類は、刺激の少ないなめらかな素材(木綿や縞など)のものを選ぶ。けばだった繊維やレース、ゴワゴワ、チクチクする素材は皮膚を刺準するので、肌に直接触れないように注意する。体にぴったりした衣服や、下着や靴下でゴムがきついものも、皮膚への刺激になりやすいので、避ける。

次に食事です。
体が温まり血行がよくなると、かゆみが強くなるので、血液循環をよくするお酒や辛い食べ物はとりすぎないようにする。
かゆみを引き起こすヒスタミンやヒスタミンに似た物質を含む食べ物、ヒスタミンを放出させる作用のある食べ物はとりすぎないようにする。
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